カテゴリ:ブドウ畑の四季・秋( 15 )

プレス作業と樽の準備

収穫してから浸透期間、第1次醗酵(ブドウの糖分がアルコールに変化)終了まで
約15日~3週間が通例ですが、今年は少し短めに抑えた生産者が多かった模様。

d0080181_8595923.jpg


9月16日
最初に収穫したブドウのタンクが
醗酵終了。今日は初プレスです。

d0080181_915047.jpg
搾ったジュースは
一般的に格下のワインになります。

搾り滓は更に蒸留しマール(グラッパ)
にしますが、自社マールを作る場合は
滓を保管して蒸留業者に委託します。
そうでなければ、村外れの空き地に
届けると業者が回収していきます。

d0080181_923682.jpg


空になったプレス機の掃除。
細かい種と皮がビッシリこびり付いて
いるので、人が中に入って
たわしと流水でこすり落とします。

アルコール醗酵の終わったワインをタンクから出すと、次は樽に入れるわけで・・・

d0080181_9133954.jpg



プレスと同時に樽の準備を始めます。
熱湯を注ぎ入れ・・・

d0080181_9163042.jpg



ゴロンゴロンゴロン!

d0080181_9173544.jpg



ゴロンゴロンゴロン!

d0080181_9184260.jpg



ふたり並んでゴロンゴロンゴロン!

d0080181_9203441.jpg



逆さにして器具に填め込み

d0080181_9214985.jpg

d0080181_923923.jpg


下から水を噴射させながら
樽を回すことによって
内部を仕上げすすぎします。

d0080181_943918.jpg


新樽が整然と並ぶ地下カーヴは
まっさらな木の香りがして静寂。

毎年定期的におじゃまする生産者などは、並んでいる樽の数で生産量が一目瞭然。
今年はいつもの年よりも、一段少なく積まれているような気がします・・・。
「選果の年」と言われた2007年、ブドウの質を重視したセレクションの結果です。
[PR]
by casteltresgirard | 2007-10-08 02:26 | ブドウ畑の四季・秋

ブドウただいま醗酵中

ブドウの収穫から3週間、どこの蔵も醸造の真っ最中で、濃厚な香りが漂います。

d0080181_22324459.jpg









9月8日
ドメーヌ・モルテの収穫が終わりました。
オツカレサマ・・・Paulée(ポレ)と呼ばれる
打ち上げの後解散。また来年会おうね!

d0080181_22361251.jpg
選果台を通したあと、茎を取り除いて
コンクリートタンクに入れられた果実。
ここから15日間ほどの浸透期間です。

ステンレス板は、中に冷水が流れていて
ブドウを低温に保つための装置。

d0080181_2239289.jpg


選果で除けられたブドウ、主人の提案で
今年は捨てずにプレス機へ投入。
ロゼワインにして、仲間内で山分けです♪

d0080181_22425423.jpg

d0080181_22444733.jpg


9月15日
初日に収穫したブドウはそろそろ15日、
最後のブドウも7日経ちました。

d0080181_7453055.jpg
この時期の仕事は、ピジャージュ。
大きなしゃもじのような器具を使って
ブドウの果皮を突き崩すことにより
果汁によりよく漬け込みます。

昔ながらの、足で踏み踏み・・・
今年は残念ながら見られませんでした。

d0080181_22571675.jpg

ルモンタージュという仕事もあります。
果汁をポンプで汲み上げ
果皮の上から万遍なくかけることにより
よく混ざり、果汁にも空気が入ることで
分子が活性化する働きがあります。

d0080181_22545330.jpg




ルモンタージュに使われる
ボット(長靴、ブーツの意)という器具。
先端がザルのような造りになっていて
果汁を漉して汲み上げることが可能。

d0080181_756396.jpg

d0080181_2258745.jpg

この一連の作業は
アルコール醗酵の進み具合と
今年のブドウのタンニンと酸を
考慮した上で、1日1~3回の
スケジュールで行われます。

d0080181_22584238.jpg

ラボでの化学分析の結果も参考に
タンニンの力強いワインを造るのか、
軽やかなワインを造るのか、
醸造家の舌と勘と、経験によって
これらの作業内容が決められます。

ヴァンダンジュのお祭り騒ぎもすぎて、毎日淡々と作業が進められますが
この時期の作業が、ワインの大まかな性格を作るといっても過言ではないため
醸造家にとっては神経を使う時期。

うちの主人は、ドメーヌ・モルテに参画したのは今年からですが
ヴァンダンジュはもう30回以上やっているベテラン。同僚達をねぎらうために
毎朝少し多めにバゲットを買い、パテやチーズを持参して仕事に向かいます。
「10時のオヤツは、オジイチャンの時代からの習わしで、醸造期間中だけは
こうやってワインを飲みながらカスクルート(軽食)を摂るものなんだよ。」
[PR]
by casteltresgirard | 2007-09-29 15:29 | ブドウ畑の四季・秋

オスピス・ド・ボーヌの収穫

ジュヴレイやモレ・サン・ドニの周辺では、8月25日頃からボチボチと収穫が始まり
先週がピークでした。といっても例年より長引いているので、まだまだ続きます。

てくてく歩いて、マジ・シャンベルタンの畑まで来ました。ここで作業をしていたのは
オスピス・ド・ボーヌの収穫隊。私達の友人であるアラン・ジャニアール氏の指揮で
ブドウの房を切りながら粒を選り分けるという、最も手はかかりますが確実な方法で
のんびりと作業が進められています。

d0080181_22294550.jpg

ケースを覗くと、びっくりするほどキレイなブドウ・・・(写真技術が追いついていませんが)
腐敗果が少なくなく、選果がキーポイントとなった今年、他で見なかったほどキレイです。

d0080181_2236856.jpg

どれどれ、うちの娘が味見・・・すみませんアラン。

d0080181_22325637.jpg

d0080181_2238161.jpg

長雨にたたられた今夏、結局のポイントになったのは「アンチ・ボトリティス」という
腐敗防止剤をどれだけ散布したかによるそうなんですが・・・一方でこれを使いすぎると
ブドウの糖度が十分に上がらないという弊害もあり。ブドウ栽培者には難しい年でした。

でも、このオスピスのブドウは、ミランダージュ(結実不良)を起こしていて
小さな粒がビッシリ・・・とワイン造りには理想的な果実。11月ボーヌの競売会で
毎年最高値で競り落とされるマジ・シャンベルタン。成果が楽しみです!

d0080181_22432648.jpg

他の収穫隊もいくつか激励訪問!?した後、帰り道に撮ったグランクリュの風景。
実を切ってしまうと、あとは急激に紅葉が始まるんですって・・・
今年の「黄金の丘」は、10月を待たずに見られることになるかもしれません。
[PR]
by casteltresgirard | 2007-09-09 15:23 | ブドウ畑の四季・秋

ドメーヌ・モルテの収穫

主人の勤務先、ドメーヌ・ドニ・モルテでも収穫が始まりました。

2006年1月にドニさんが亡くなって以降、昨年は友人の女性醸造家が援助に来て
今年はようやく長男アルノー・モルテくんが、お母様の助けを得ながら指揮を執ります。
冬の終わりからチームに参加している主人は、ブドウ畑での全面的なバックアップ。

昨日8月31日は、明朝のヴァンダンジュ隊到着を控えて
家族と従業員のみで、クロ・ド・ヴージョとシャンボール・ミュジニーの収穫をしました。
私と娘も若輩ながら、お手伝いに・・・

d0080181_0204580.jpg

d0080181_0225891.jpg

さっそくモグモグ・・・グランクリュのブドウはさすがに旨い!(すみませんマダム)
11時すぎにはもう収穫を終え、醸造所に向かいます。
選果台に並ぶ真剣な表情・・・私も一昨年までやりました。好きな風景のひとつ。

d0080181_0262783.jpg

なぜかフィリップ・シャルロパン氏が来て、率先して働いています。
ドメーヌ・シャルロパンは、ジュヴレイ村でも遅摘みチームのひとつですし
息子さんに家業は託して、フィリップ氏はコンサルティング業が主になりましたから。

d0080181_0282974.jpg

d0080181_0293090.jpg

d0080181_0303722.jpg

d0080181_031466.jpg

↑この方がマダム・モルテ。酔うと道端で「スリラー」を踊る、楽しい方です。笑

d0080181_0332253.jpg

d0080181_0335472.jpg

d0080181_0344337.jpg

私と娘も、お昼ゴハンにお呼ばれしました。
モルテ一家、従業員のみなさんと、テーブルとワインを囲んで楽しいひととき・・・
何気なく出された「ブルゴーニュ・ブラン」、デカンタージュされた「マルサネ」も
ドメーヌのもの。何と贅沢な賄い・・・幸せすぎます!

d0080181_87380.jpg

d0080181_882059.jpg

娘は、お兄ちゃんお姉ちゃん達から引っ張りだこ。面倒を見てくれるので
私は心置きなく食べて、飲んで・・・。

先ほど選果して、除梗(実を茎から外すこと)したブドウは、タンクに入れられて
約15日間の浸透期間に入ります。皮に含まれる色素をジュースに引き出すことで
赤ワインの色と、ブドウ本来の香りがワインに生まれるのです。

この浸透期間中は、約28℃になると酵母の働きが活発になって醗酵するため
13~18℃程度に保つ冷却措置が取られます。ですからまだブドウジュースです。
十分に浸透したら冷却を止めることで、空気中に含まれる自然酵母が活動を始め
ブドウの糖分がアルコールに変換する作用、つまりアルコール醗酵が起こります。
[PR]
by casteltresgirard | 2007-09-01 00:48 | ブドウ畑の四季・秋

ヴァンダンジュが始まりました

4月の異常な暑さの影響で、例年より3週間も早く開花してしまったブドウの花。
その日から数えて100日後が、収穫開始の目安だと言われています。
今年は2003年に次ぐ記録に残る年か?8月中旬すぎの収穫が予想されました。

実際には、7月に入ってから毎晩の夕立、夜中まで雷雨が続くという毎日で
気温も上がらなかったので、この収穫日予想は後方修正されることになりました。
それでもギリギリ8月末になるか、9月初旬にズレ込むか・・・。

27日、28日に通訳ガイドの仕事が入ったので、お客様をご案内して
モレ・サン・ドニ村をブラブラ歩いていると・・・あっ!選果台でやってるよやってるよ!

d0080181_835456.jpg

d0080181_8441762.jpg

手を振り返してくれたオジサンの笑顔につられて、気付くと門の中へ・・・。
私の大好きなワイン「クロ・デ・ランブレィ」、先日テイスティングに来たこともあり
無我夢中で作業を見つめてしまいました。

思いがけず、昔からの友人Kくんが働いていて、久しぶりの元気そうな顔。
今年のブドウは、多雨のせいかカビが目立つので、選果が重要になりそうです。

d0080181_847268.jpg

選果のあと除梗、ステンレス製の桶に溜まったブドウの実は
タンクに流し込まれます。醸造所の中は、ブドウの皮の濃厚な香りがプンプン。

d0080181_8525384.jpg

d0080181_8581122.jpg

d0080181_8591240.jpg

d0080181_8595878.jpg

タンクを眺めていると、先日テイスティングのお相手をしてくださった
秘書の女性が通りかかり、裏手の階段から回るとタンクの上から覗けるから
足元に注意してね、とご親切に勧めてくださいました。

この月曜日の朝、グラン・クリュの畑から刈り取りを始めたのだそう。
気になる糖度を教えてもらえますか?「12度を超えているから心配ないよ」
本当!?他はみんな糖度待ちだというのに・・・「週半ばに雨も降るから急ぐよ」

d0080181_93427.jpg

そして、できたてのブドウジュースをグラスに取って試飲させてくれた
親切なオジサン。てっきりカーヴで働いているチームのリーダーかと思っていたら
ここに住んでいる管理人さんなのでした。全員参加なんですね。

翌朝は、ブドウ畑の作業を見に行ってみようということになり、丘の中腹へ。
やってます、やってます!昨日は60人位で切っていると聞きましたが
どうも少ないので訊いてみると、今日は20人のチームでノンビリと最終作業中。

d0080181_9141333.jpg

d0080181_9173252.jpg

d0080181_935573.jpg

d0080181_9183962.jpg

d0080181_920524.jpg

この方は、ドメーヌの統括責任者かつ30年前から醸造を担当されている
ティエリー・ブルーアン氏。私の勤務先レストランの常連さんでもあるので
ご挨拶して、しばらくお話を伺いました。

糖度は12.6度あるので充分。今どきアルコール度14度のワインなんて
流行らないからね。うちはエレガントなワイン造りをするからこれでいいんだよ。

ピュリニー・モンラッシェはもう切ったんですか?と質問すると
いや、グラン・クリュ(黒ブドウ)から始めてピュリニー(白)で終える年なんて
僕の記憶にはないねぇ、とおっしゃっていました。

さぁ、あと数日もしたらグラン・クリュ街道はトラック渋滞になることでしょう。
ヴィニュロンの皆さん、1年の締め括りがんばって乗り切ってくださいね!
[PR]
by casteltresgirard | 2007-08-29 01:32 | ブドウ畑の四季・秋